歯のコラム

患者さまの質問にお答えします12 マウスピース矯正③

こんにちは。

上尾市の歯医者 とも歯科矯正歯科クリニック院長の中川です。

今回引き続き当院の患者さまからの質問に答えてまいります。

今回は前回の続きとなります、マウスピース矯正です。

 

矯正相談で当院にいらっしゃった20代女性からの質問です。

『マウスピース矯正って聞いたことあるけど、どういうものなのですか?』という質問です。

ざっくりいいところをご説明しますと

①目立ちにくく、異物感が少ない矯正装置

②取り外しが可能で、好きな食事ができる。

③取り外し可能なため、お口の中が清潔に保てる

④痛みが少ない

⑤顎関節症の治療やホワイトニングも同時にできることがある

⑥できるだけ歯を抜かない治療計画が立てられる

⑦矯正治療のゴールが明確になる

とあげられます。

 

今回は  ④痛みが少ない  から解説していきたいと思います。

 

みなさん、「矯正治療は痛い」と聞いたことございませんか?

そうなんです。痛いことがほとんどでした。ただし、それはワイヤー矯正の話です。

ワイヤー矯正が悪いわけではありません。

私もワイヤー矯正を現在でも行なっていますし、全く悪い治療ではないです。

ワイヤー矯正でないとできないこともありますので、ワイヤー矯正がなくなるということは絶対にあり得ないと思います。

ただ、こと「痛み」に関してはどうしてもワイヤー矯正は必ずついてまわります。

痛くて食事が取れず、プリンやヨーグルトのような流動食のようなものしか召し上がれないということもございます。

これは毎日24時間常に歯にワイヤーのテンションがかかっているためです。

歯は1ヶ月に1ミリ程動きます。それ以上は生体力学上動かすことは難しいです。

ワイヤーはこの1ミリの力を1ヶ月間ずっと24時間かけ続けます。

なので痛いんです。

それに対し、マウスピース矯正はずっと装着し続けてはいません。外します。

またワイヤーは1ミリの力を常にかけ続けていましたが、マウスピース矯正は一度に0.25ミリの力しかかかりません。

1ミリ動かすのを4回に分けて力を加えられます。

すごく難しい話になってしまって申し訳ないのですが、マウスピース矯正に「痛み」に関して重要なのは。。。

①食事や歯磨きの際に、1日何回かは外す。

②一週間で新しいマウスピースに交換する。

③一枚のマウスピースで0.25ミリの移動ができるため、1ヶ月での総移動距離はワイヤーと同じ。

④痛かったら外して休憩できる。

 

実は私自身もマウスピース矯正をしています。

なので自分の体験談をお話ししますと、私は最初の一枚目だけは正直痛かったです。

しかし、2.3分マウスピースを外して休憩するだけでもかなり楽になり、1枚目を乗り切りました。

その後、2枚目からは多少窮屈な感じがすることはありますが、「痛い」と思うことはありませんでした。

全く動かしていない「ゼロ」の状態から初めて歯を動かす時が一番痛いよいうです。

ただ、一度動かしてしまえば後はそこまで痛みを感じにくいのかなと思いました。

そして一番影響が大きかったのは「外せる」ということでした。

ワイヤー矯正は外せないんです。痛くても我慢するしかなく、心が折れるという話も聞きます。

外せるマウスピース矯正は「痛い時外せる」というのがとってもいい点だったと私の場合は思います。

 

矯正治療は痛いと聞いたことがあって、なかなか手が出せずにいらっしゃる方には、とっても向いている治療だと思います。

やっぱり痛くなく治療したいですよね!

 

今回はマウスピース矯正の「痛み」についてお話ししました。

次回はまだまだ残っているマウスピース矯正のいいところ!ご説明していきます。